作品番号 |
u5324 |
裏印銘 |
特許 五一五二五二二 |
状 態 |
カケ・ワレ・ヒビなどなく良好な状態 |
寸 法 |
H:32cm L:15cm W:15cm |
原産国 |
日本 |
買付先 |
オーストラリア |
付属品 |
無 |
|
 |
< 作品の詳細な画像はこちら >
作品解説
今から約100年前に欧米に輸出された竹内忠兵衛のアンティークな作品です。
竹内忠兵衛は、明治4年、従来の家内工業から脱却して近代的な産業とすべく名古屋に七宝会社が設立され、"竹内忠兵衛"は、鈴木清一郎、塚本甚右衛門とともに、その中心工人として活躍しました。 、第1・2回内国勧業博覧会(明治10年、14年)では、陶磁胎七宝を出品して、2回とも嘉賞を受賞しています。 東京国立博物館にて”竹内忠兵衛-初代川本桝吉”の七宝花鳥文大壺の展示があります。
竹内忠兵衛は、明治20年頃に友松義栄商店(明治23年閉店)にいた西郷氏と取引をしており、彼が陶器に手をだしたのもこの頃であり、この4年後には閉店しています。 名古屋の七宝会社や開洋社で銅七宝や磁胎七宝の名品を世に送り出した工人竹内忠兵衛が明治22年に「陶磁器ニ石目ヲ顕ハス法」で特許を取得しました。 磁器の素地に上絵を施し、低火度で溶ける透明釉の粉末を振り掛けて焼成することによって器面を石目調にするものです。 この石目の風合いにより光の反射が抑えられ、素地に吹付けられた水色や淡紅色の色合いと相まって、淡くやわらかな雰囲気を持つ独特の美しさを生み出します。 焼くと石の粉のようにほのかに盛り上がる釉薬、気品に満ち、ほのかな色気さえ漂うまさに「美麗」なやきものを堪能できます。
裏印には、"五一五二五二二"というものを見かけ、定かではないが、明治22年5月を意味するものだと思われます。 彼は、石目綿蘭の下絵を西郷氏や花鳥画に優れた名古屋美術界の長老の石河有隣に下絵を依頼しています。 |
|