石目焼とは
石目焼は「時を超えた美麗な陶磁器」と言われています。名古屋の七宝会社や開洋社で銅七宝・磁胎七宝といった名品を世に送り出した工人・竹内忠兵衛が1889年に「陶磁器ニ石目ヲ顕ハス法」で特許を取得した技法です。磁器の素地に上絵を施した後、低火度で溶ける透明釉の粉末を振り掛けて焼成することによって、器面を石目調に仕上げます。この石目の風合いにより光の反射が抑えられることで、素地の水色や淡紅色と相まって、淡くやわらかな雰囲気を持つ独特の美しさを持った作品が出来上がります。その気品に満ち、ほのかな色気さえ漂うやきものは、まさに「美麗」と言えるでしょう。
鮫肌花文花瓶の画像

石目焼の鮫肌花文花瓶です。明治・大正時代に欧米諸国に輸出され、約100年の時を経て日本に里帰りしてきました。
商品概要
- 名称 石目焼 鮫肌花文花瓶
- 裏印 専賣特許 二二五二五一五
- 状態 カケ・ワレ・ヒビなどなく良好な状態
- 寸法 H:18.5cm L:8cm W:8cm
- 素材 陶磁器
- 原産 日本
- 仕入 アメリカ
- 付属 作品証明書
- 数量 現品のみ
- 価格 売切【 u1293 】
特許について
二二五二五一五
竹内忠兵衛が取得。作品の裏に記載された「二二五二五一五」は、特許取得日の明治22年5月25日を表しています。末尾の「五一」は、特許年限の15年を表しています。
竹内忠兵衛について
[ 1852-1922年 ]
1871年、従来の家内工業から近代的な産業とすべく、名古屋に七宝会社が設立されました。竹内忠兵衛は、鈴木清一郎、塚本甚右衛門とともに、その中心工人として活躍しました。第1・2回内国勧業博覧会(1877年、1881年)では、陶磁胎七宝を出品して、2回とも嘉賞を受賞しました。1889年には石目焼の特許を取得しています。
参考資料
トップ > ラインナップ > 石目焼の作品一覧 Vol.001 > 石目焼 鮫肌花文花瓶